私「今日、お昼過ぎにＥ子、Ｍ子（２人の姉）来たでしょ？」
夫「えっ？来てないよ」
私「じゃあ、寝てるときにきたのかな？
Ｅ子、Ｍ子に起きると暴れて看護婦さんに迷惑かけるから
起こさないようにした方がいいって言ったから・・・・・・」
すると、処置をしてくれた若い医師Ｍ先生が、
「昼間は起きててもらって、ちゃんと夜寝れるようにして欲しいんですよね。
夜は看護婦が手薄になってしまうので、何かあったときの対応が困難です。
脳にたまった血を抜く管を無意識で、引きちぎってしまって大変だったんです。
この管は、脳に繋がっていますから、万が一空気が入ってしまったら障害が
でてしまいますので、よーく言い聞かせてください。」
私「はい・・・・・・」
今日は手術から３日目。脳の血管の収縮がおこるころ。注意が必要な時・・・
しかし本人は、重病であることの自覚が全くない！
いきなり身を起こし、しかし胴をベットに固定されその反動で、枕に頭を打ちつけ
てしまう。
・・・・安静が大事だって言ってるのに、言うことを聞かない！！
看護婦さんが、「明日誕生日ですね。何歳になるんですか？」
夫「３５歳。」
私「もう、いい大人なんだから、暴れないで看護婦さんに迷惑かけないでよ。
病気のこと、先生から聞いた？」
夫「うん。」
私「分かった？」
夫「分かったような分かんないような」
私「くも膜下出血っていって、---------------------------------------
難しいね、とにかく、悪いところは救急車で運ばれてすぐ処置したから
大丈夫。あとは回復するだけだよ。いまは、安静に。」
今の頭痛の状態、１０のうち３〜４。時間的に座薬をいててもいい時間なので、
座薬を投与。
建築中の家の話をすると、ちゃんとした答えが返ってくる。
しかし、入院後の記憶が混乱している。
夫「９階にあるオレの荷物持ってきてくれた？
バックとかシャツとか、ここに来る前にいた部屋だよ」
私「きのうもここ（３階ＩＣＵ）にいたよ。夢じゃないの？
９階の部屋の感じは、ここと同じようなかんじ？」
夫「う〜ん、ちがう」
私「看護婦さん、こう言ってますけど、９階に行きましたか？」
看護婦「移動してませんよ。ずっとここですよ。」
夫「あれ？そう、夢か？」
夫「ところで今日は、隣の部屋に泊まっていくの？」
私「？？？ 家に帰るよ。バイクで」
夫「バイク乗っていったら、俺は明日何で帰ればいいの？」
さっき、医師にあと２週間はＩＣＵにいることを聞かされ、
夫は「まじで〜！そんなに〜！」って言ってたはずなんだけど・・・
家に帰ってから聞いたら、Ｅ子もＭ子も面会して、会話もしたと言う・・・
痛み止めのせいかな？
ＩＣＵだと時間の感覚もないから、どこからがきのうで、どこからが今日かわかんな
いよね。
夫「２週間って言ったら、今日が９月１０日だから、何日？」
私「２４日」
私「一般病棟にうつったら、１週間ぐらいで退院できるってよ。
順調に行けばね。」
夫「えー、そんなに休んだら、１０月の休みもらえないかもな」
１０月５日〜９日のツーリングの計画は中止です・・・
職場復帰だっていつできるかわからないし・・・
何もいえない。
管を引きちぎったから、きょうはどうしてもグローブをはずさせてもらえない。
すると、自分ではずしてしまう。
制止すると、むきになって、普通ではない顔つきにかわる。
看護婦「じゃあ、奥さんが見ててくれる間だけ、はずしててもいいですよ。」
看護婦さんの言うことは、よく聞く。
バタバタしてて、にらまれると、「こわい」と言ってやめる。
１時間ぐらいいて、帰る。
お願いだから、安静にしてください・・・
