今日は調子がよくない。頭痛の具合は３でも、何度かひどく痛み、身を起こした。
日に日に滞在時間が長くなることを申し訳なく思っていたのだが、今日はＩＣＵに
手術後の患者が運ばれてくるようで、看護婦さんに、長く付き添ってくれると助か
ると言われ、よろこんでそれが一段落するまでいることにした。
しかし、会話をするのも面倒に感じるのか、「行ってほしい」と言う。
少しでも、看護婦さんの負担を和らげようと、ベットのわきでいるだけにした。
座薬を投与してもらい、しばらくして落ち着いてくると、
夫「行こうか」
私「どこに？」
夫「お風呂」
かなり強い力で押された。何度も。
私「じゃあ、先に行ってくるから」と言って席を立ち、すぐ戻り「入ってきたよ」と言う。
夫「え〜、早いね。」
こんな子供だましで、ごまかすことができる。
手術後の患者が運ばれてきて、Ｙ主任が患者に声をかける。
Ｙ主任「○○さん（手術後の患者）戻ってきましたよ。いま、鼻からのどに管が入って
いるので、話すことはできませんからね。」
夫「はい！」
自分に言われていると勘違いで返事をして、周りの看護婦さんたちにも笑みが出る。
二時間いて、帰ることにする。
「これは、お守りだからね」
Ｙ主任がやさしくグローブをつけてくれる。それを、素直に聞き入れている・・・
今ここに必要なのは、私じゃない。
