なぜ深夜のパキスタン入国を最も警戒していたかというと、初めて来る国である上に治安が悪いと聞いていた。 しかも飛行機が深夜着であるにも関わらず、宿も予約していなかった。 (パキスタンの安宿は予約の必要はないけどね。)
当日、空港の状況を見てから深夜の宿探しをするか、空港に野宿するか決めることにしていた。 やはり初めての国というのはどこでも不安なのである。
４年前インドの夜着の時も同じように警戒していた。日本人が１人でタクシーに乗ると行き先と違う適当な ニセ旅行会社に連れて行かされ、インドは危ないからと口説かれ高額なツアーを組まされるというような話を 聞いていたし、実際にそうなった人もいた。インドの時は、空港であった３人の日本人とあいのりして無事に 目的地へ着いたのだが、今回はどうなんだろう？
私達を乗せたエミレーツ航空の飛行機は、深夜２：４０頃、無事にイスラマバードの空港へと到着した。
空港で黒い人々に挟まれながら入国審査を終え、ターンテーブルから荷物を受け取り、 税関を抜けたところでビックリ！何と２０〜３０ｍ先の柵の向こうには、深夜にもかかわらず１００人位の パキスタン人が賑やかに客を待ち構えているのだ！ 相手も生活がかかっているし、飛行機が国際便とくれば稼ぎ時なので、客引きはしつこいだろうと思っていた。
この時はもう警戒アンテナがビンビンのバリ３状態だ！ 連れの若子には『金はポケットに入れないように！あの大勢の客引きは無視して絶対に手を離さないようにね！』 と言って柵を乗り越えて大勢の客引きの間をかき分ける様に歩いていった。
人だかりを超えると、ついて来る客引きは意外にも２人だけだった。その客引きも無視して、 更に前に進むとタクシーステーションらしきプレハブを発見。 ここなら客引きよりはマシだと思い、タクシーを調達してもらうことにした。
ラーワルピンディまでの値段を聞くと200ルピー(\400)。思ったほどボッてこないし、 (この時は150ルピー位が妥当だと思っていた)深夜なので少しくらい高いほうが変なトラブルに巻き込まれない と思い、そのまま言い値でラーワルピンディのホテルまでタクシーを走らせることにした。
走ること１５分。意外にも、あっという間にラーワルピンディのホテルに到着。 あれ？おかしいなぁ！こんなに近いんだっけ？バンコクやデリーの空港から市街までの距離を考えると こんなに近いのはおかしいと思ったが、ホテルのカンバンを見るとホテル名は正しい。 きちんと言ったとおりの所へ連れて行ってもらったのだ！(予習は大切だね)
かなり警戒してパキスタンに突入したのだが、意外にもあっさりと入国でき、寝床も見つかってホッとした。 まぁ初めての国はこれくらい警戒するのが丁度いいのかなぁ。こんな時にはビールが美味いんだけど、 ここはイスラムの国なのでミネラルウォーターで乾杯！